ケプリと胡蝶蘭

東京都在住 N.Eさんより寄せられました。

一昨々年の12月末に勤め先の事務所が移転をし、お祝いの胡蝶蘭をたくさんいただきました。3本立ちの立派な胡蝶蘭が何鉢も。一番華やかに見える入口に飾られ、私たちの目を楽しませてくれました。

数ヶ月経つと、白い花がひとつ落ち、またひとつ落ち・・・。華やかだった入口もいつの間にか、緑の葉が茂るだけの鉢植えばかりになりました。
花が終わった胡蝶蘭。どうしたものかと、観葉植物のレンタルで出入りしている植木屋のおじさんに尋ねると、「この事務所の環境で育てるは厳しいですよ。」との回答でした。

同僚からは「捨ててしまえば?」との声も挙がりましたが、まだ命あるものを捨てるようなことはとてもできません。株分けをし、事務所で育ててみる分と、自宅で育ててくれる人の分に分けることにしました。
私も一株持ち帰りました。その時は家で唯一育てていた観葉植物パキラが生き絶えてしまったところでしたので、我が家に再び緑を!と持ち帰りました。

私がケプリのことを耳にし、試しに使い始めたのも、ほぼ同時期です。
ケプリの微生物がどんなはたらきをするのかお話を聞き、いい微生物がたくさん増えて家族で心身共に健康になれたら!と、せっせ、せっせとケプリを撒く日々がスタート。カーテンやソファー、布団など、ケプリが住んでくれそうだと思ったところに重点的に撒いていました。
ケプリを撒くと、空気が澄んで部屋が一段階明るくなるのを感じます。そのほかケプリを撒くことで何が起きているのかはわかりませんでしたが、ただ、ただ、気持ちがいいので継続して撒いていました。

半年ほど経ち、ケプリを撒く日々は続いていましたが、植物を育てるのが得意とは言えない私の中から、我が家に来た胡蝶蘭の存在はほとんど忘れ去られていました。特に冬場の胡蝶蘭は水やりをあまりしない方がいいと聞いたこともあり、完全にほったらかしの状態でした。

新年を迎えたある日。胡蝶蘭の鉢になにげなく目がとまりました。
…葉の間から何か出ている!
あきらかに葉ではない“何か”が顔を出していました。そうだ、あの植木屋のおじさんに確認をしよう!と写真を撮ろうとしましたが、葉の上は白いホコリだらけ。恥ずかしくてとても人様にお見せできる状態ではありません。私がどれだけ、胡蝶蘭に無関心であったか…

我が家に来て初めて葉を水拭きし、写真を撮り、植木屋のおじさんに見てもらいました。
「これは、花芽ですね。上手くいけば咲きますよ。途中で蕾が落ちることもありますけど…」植木屋さんは、なんとなく咲くかどうか懐疑的。
同じように胡蝶蘭を持ち帰った人たちに話を聞くと、すでに枯れてしまったものや、葉が茂るだけとのこと。事務所の残した数株も、辛うじて一株生き延びているだけで、花芽が出た胡蝶蘭は他にありませんでした。

自宅に持ち帰った人たちの中には、家に温室があったり、日頃から植物を育てていたり、胡蝶蘭がよく育つ条件をもともと持っていた人たちもいます。そんな中、ほったらしの我が家の胡蝶蘭がなぜ??!!!ケプリ?!
他の人との違いで唯一思い当たったのが、ケプリを部屋に撒いていること。
そこに気がついてからは、家族のためではなく、胡蝶蘭のためにケプリを撒く日々。

温室だと花芽が出たら1、2ヶ月花が咲くようですが、普通の室内でしたので、3月の終わり頃、ようやく蕾が付いたのを確認しました。
植木屋のおじさんは、「まだ蕾が落ちることもあるからね。たとえ咲いても最初の花の一回りか、二回り小さいのですよ。」と言っていました。
そんな声をよそに、蕾はすくすく順調に育ち、ゴールデンウィークに入りひとつ目の花がついに開きました。
開いた花はぐんぐん大きくなり、みごとな大輪の胡蝶蘭を咲かせました。最終的には5つのきれいな花が咲きました。

胡蝶蘭が咲いた頃には、我が家にも自然に他の観葉植物も増え、いつの間にか緑ある暮らしを送っていました。
きれいに大きく咲いた胡蝶蘭たちの写真を植木屋のおじさんに見せました。
「おみごとです。普通は遺伝子的に最初のより大きい花が咲くことはないんだけど…おみごとです!」と頭を下げられました。

本当は私に頭を下げるのではなく、ケプリになんだけど、と思いつつ、とても嬉しくなりました。
胡蝶蘭が遺伝子の決められた作用を乗り越え、みごとな大輪の花を咲かせたのはケプリのおかげだと、私は確信しています。

植物にいい環境は、人にいい影響を与えてくれます。実際に私も家族も寝込んだりするようなこともなく、元気に日々過ごしております。
ケプリは私が何の意識をしていなくても、陰ながら日々せっせと働いてくれ、ある日突然その潜在力をわかりやすい形で見せてくれました。最初は何もわからなくてもいい。多くの人がケプリを実際に使い、ケプリが見せてくれる嬉しい驚きを体験してほしい。ケプリの良さが多くの人に伝わることを心より願います。

平成29年1月18日
東京都在住 N.E.

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