2015年12月28日

アトピー症状が改善するお部屋の環境

アトピー性皮膚炎の最新の治療方法に、身体を覆う微生物の正常化という方法があります。
外から薬を塗る事や、食事を見直す事で体の中からの治療が主流でしたが、アトピーに苦しむ人は増え続けてきました。
家の空気を善玉菌いっぱいに保つことは、自然に全身を被おう常在菌を正常化し、アトピーの症状改善にもつながります。
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▪️なぜアトピー性皮膚炎がおきるのか
健康体では、皮脂腺から分泌される皮脂と汗腺から出る汗が皮膚全体をカバーし、皮膚表面を弱酸性に保つ事で皮膚を細菌などから守っています。
アトピー性皮膚炎の環境的要因には、ブドウ球菌とその菌膜が関連しており、これが汗腺をふさいでしまう事が原因と考えられます。
これまでアトピー性皮膚炎はアレルギーだと考えられてきましたが、身体が何に反応して皮膚炎を発症するか、原因となるアレルゲンも不明であった為、そのアレルギー症状を抑えるために、ステロイド剤などの薬を服用しながら生活するしかありませんでした。
また、これまで皮膚炎を起こす原因はダニやほこり、ストレスなどが挙げられてきました。

▪️アトピー性皮膚炎の最新の治療法は微生物
ここにきて、皮膚細菌叢(マイクロバイオーム)の乱れと炎症との関係が初めて明らかになってきました。
アメリカ国立衛生研究所と慶応大学などの共同研究によると、皮膚では「特定の細菌」が異常に増え常在菌のバランスが崩れて、アトピー性皮膚炎が引き起こされる事が実験で確かめられました。
さらに「黄色ブドウ球菌」などを含む少数の種類の細菌が、皮膚表面を支配し、皮膚炎の原因となっていた事が解明されて来ました。
普段は害のない黄色ぶどう球菌も、増え過ぎるとアトピーが引き起こされるのです。黄色ブドウ球菌は、誰の皮膚にも住んでいるのに、なぜアトピー性皮膚炎が起こるのか。
人に病原性の黄色ブドウ球菌は、健康な人の鼻の中や口の中、皮膚にも常在菌として数十パーセントの割合でいます。
アトピー性皮膚炎の患者では、症状がひどくなると、皮膚の細菌群の半分以上が黄色ブドウ球菌で占められる例もあります。その上、重症のアトピー性皮膚炎の患者の表皮には、黄色ブドウ球菌から発するトキシンという毒素が多く検出され、皮膚炎をさらに悪化させます。
皮膚常在微生物(マイクロバイオーム)を正常化する事で、アトピー性皮膚炎を治療する新しい治療法の可能性が明らかになって来ました。